Director's Note

by TOKURO AOYAGI

過去の掲載記事へ
2019.03.12

五つ星

久々に映画館へ。
ヴィゴ・モーテンセンのイタリア訛りがかっこ良すぎた。
数日経っても、ふとした瞬間に数々のシーンが蘇ってくる。それは良い映画だった証拠。
評論は批評家に任せて、自分は明快に☆☆☆☆☆。絵も素晴らしく綺麗。 そして、映画ファンなら『ドライビング Missデイジー』がすぐ頭に浮かぶだろう。
運転手と後部座席に座る者、その立場が逆だが、根底に流れるテーマは一緒。 人種差別をテーマにしたものだと『ミシシッピー・バーニング』も忘れられない映画。
でも一番最初に衝撃を受けたのは、子供の頃にテレビドラマで観た『ルーツ』。あのクンタ・キンテの物語だ。調べてみたら、観たのは自分が7歳のときだ。文字通り手に汗を握り、画面に釘付けになった。当時の視聴率が全米で45%と資料にあったけれど、アメリカでの黒人への警察暴力などを思うとちょっと信じられない。

映画といえば、『女王陛下のお気に入り』のスチール写真を担当したのは、我らがJIMA。パンフレットにはなんと見開きでインタビューが載っていた!そして監督の写真を撮った回のコラムがこちらに転載。皆さんぜひご注目ください。 などと、つらつら書いてしまったのも、『GREEN BOOK』が良かったから。
これから観に行くという人は、ぜひ家にカティサークを買っておいてからお出掛けを。

青柳 徳郎 TOKURO AOYAGI

NEPENTHES クリエイティブ・ディレクター。1970年生まれ。東京都出身。1998年渡米。ニューヨークにてNEPENTHES AMERICA INC. に勤務。2007年帰国。同時にプレスルーム/クリエイティブオフィス NEPENTHES SSP.を構える